皆さんこんにちは。
今回はSR400 Final Edition のブレーキフルード交換作業手順について解説していきます。

ブレーキフルードは吸湿性が高く、空気中の水分を少しずつ吸収しながら、時間の経過とともに劣化していく液体です。

ブレーキフルードが劣化すると、以下のような症状が現れます。

  • ブレーキのタッチが悪化する
  • ブレーキの効きが弱くなる
  • 最悪の場合、ブレーキが効かなくなる

ブレーキは車両の安全に直結する非常に重要な部分です。
事故防止のためにも、定期的な点検と交換を行いましょう

今回は、実際の作業写真とともに、ブレーキフルードの交換手順を詳しく解説していきます。

作業は自己責任となります。ブレーキは重大事故に直結する重要保安部品です。不安がある場合は、無理をせず専門店へ依頼することを強くおすすめします。

SR400 ブレーキフルードの点検方法・交換目安

  • 点検は、平坦で安定した場所でセンタースタンドを使用して行います
  • ハンドルを少し左に切り、リザーバータンク上面が水平になるよう調整すると確認しやすくなります。
  • SR400のフロントブレーキフルードは、ハンドル右側のリザーバータンクの点検窓から確認できます。

フルード量の確認

LOWERライン以下の場合は不足しています。
適正レベルまで補充してください。

フルードの色の確認

フルードは劣化すると透明から茶色、さらに黒っぽい色へと変化します。
茶色く変色している場合は交換時期です。

交換目安時期

使用頻度に関わらず、2年ごとの交換が推奨されます。

準備する工具・用品

工具類

基本工具

  • トルクレンチ
  • ソケット(8mm)
  • レンチ(8mm)
  • プラスドライバー(リザーバータンクを開ける際に使用)

フルード交換工具

  • シリンジ・スポイト等(リザーバータンクから、フルードを吸い上げる際に使用)
    ※こちらのリンクはシリンジがメインの商品です。付属ホースはSR400のニップルには内径がやや小さいため、ホースは別途用意する必要があります
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  • 耐油性の透明ホース(ブリーダーからのエア抜き・フルード抜き用)
    SR400のブリードスクリューのニップル径は約7.4mmです。ホースの内径は素材によってフィット感が異なるため、好みに合わせて用意してください。なお、筆者は手持ちの内径Φ6mmのガソリンホースを使用しました。
    リンクは参考程度にどうぞ
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  • 廃油処理箱(交換後の古いフルードの廃棄に使用)
  • 容器、バケツ等(お湯を入れておくのに使用)
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  • グローブ
  • ウエス(汚れ対策)

ケミカル類

  • パーツクリーナー(清掃用)

交換推奨部品

  • ブレーキフルード(90793-38036)
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  • リザーバーキャップの取付けネジ(98707-04012)
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  • リザーバーダイヤフラム(4K0-25854-00)
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  • ブリードスクリュー+ブリードキャップ(51L-W0048-00)
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SR400のブレーキフルード交換作業手順

①車体を安定させる

  • 平坦で安定した場所に車体を置いてセンタースタンドを立てて車体を安定させる
  • ブリーザータンクのキャップが水平になるように、ハンドルを少し左に切ると良い

②事前準備

  • ブレーキフルードが塗装面に付着すると塗装を傷める恐れがあるため、メーターやライト周辺燃料タンクブリーザータンク周辺をビニール袋やウエスなどで覆い養生する
  • ブレーキフルードはお湯で洗い流せるため、付着時にすぐ清掃できるよう、お湯を入れた容器(バケツ)とウエスをあらかじめ用意しておく

③リザーバータンクを開ける

  • リザーバータンクプラスネジ2本を+ドライバーを使用して取り外す
    ネジが固いことがあるため、ネジ頭をつぶさないよう注意しながら緩める
    取り外したネジは紛失しないよう保管し、ネジ頭が損傷している場合は新品に交換してください
  • ネジを取り外したら、リザーバーキャップを開ける
  • ダイヤフラムプレートリザーバーダイヤフラムを取り外す
    このとき、ブレーキフルードがこぼれないよう注意して作業を行ってください
  • ダイヤフラム変形・劣化・破れがある場合は、必ず新品に交換

④リザーバータンク内のブレーキフルードを吸い上げる

  • シリンジやスポイトを使用し、リザーバータンク内の古いブレーキフルードを吸い上げる
    ※エアー混入を防ぐためフルードは少量残し、最後まで吸い上げないよう注意してください。

  • 吸い上げたフルードは、廃油処理箱などに入れて適切に廃棄すること

⑤リザーバータンクに新しいブレーキフルードを入れる

  • リザーバータンクに新しいフルードを7〜8割程度まで補充する
    ※筆者は計量カップを使用していますが、こぼれにくさや安全性を考えると、シリンジなどを使って充填する方法がおすすめです。

⑥ブリーダーにチューブを取り付ける

  • ブレーキキャリパーのブリーダーキャップを取り外し、紛失しないよう保管
    ブリーダーキャップ紛失していたり、破損があれば新品に交換してください。
  • レンチ(8mm)をあらかじめブリードスクリューに掛けておく
    ※まだ緩めません
  • ブリードスクリューのニップル部にエア抜き用のホースを取り付ける
    ちなみにニップル部の径は7.4mm程。参考程度にですが、筆者はΦ6のガソリンホースを使用しました。
  • チューブの先端は、廃油処理箱などの受け容器に入れておく

⑦ブレーキフルードのエア抜きと入れ替え

ブレーキレバーの操作は必ずゆっくり行ってください。勢いよく握ると、ブリーザータンクからフルードが吹きこぼれる恐れがあります。

また、作業中はマスターシリンダー内のフルードを空にしないよう、こまめに補充してください。空になるとホース内にエアが入り、再度エア抜きが必要になります。目安として、フルード量がLOWERレベル付近に下がる前に補充しましょう。

  • ブレーキレバーをゆっくり数回握る
  • ②レバーを握った状態で、ブリードスクリュー少しだけ緩める
    (緩めすぎないように注意)
  • フルードが出てきたら、さらにスロットルグリップまで届くまでレバーを握り込む
  • 握った状態を保持したままブリードスクリューを締め、ブレーキレバーを離す
  • ①~④の手順を繰り返す。
    エアーが出なくなり、フルードの色が新品同様になれば、フルードのエア抜き入れ替え完了
  • 作業完了後は、ブレーキフルードをリザーバータンクの点検窓上部付近まで補充しておく

⑧ブリーダーを元通りに戻す

  • フルードを受けるためのウエスを用意。
    エア抜き用のホースレンチ(8mm)を取り外す
  • ブリードスクリューを規定トルクで締めつける
    規定トルク:6Nm
  • ブリーダー周辺をパーツクリーナーとウエスで清掃し、ブリーダーキャップを忘れずに取り付ける

⑨リザーバータンクを組み立てる

  • ダイヤフラムプレートリザーバーダイヤフラムを合わせて、リザーバータンクにセット。
  • リザーバータンクキャップをセットし、プラスネジ×2本をプラスドライバーで締め付け固定する
  • メーターやライト周辺や燃料タンク、ブリーザータンクなどの養生を取り外し、リザーバータンク周辺をパーツクリーナーなどで清掃

⑩最終確認

  • ブレーキレバーを握り、正常な手応えがあることを確認する。
  • エンジンは掛けず、車体を足で押しながらフロントブレーキの効きを確認する。
  • ブレーキフルードの漏れやにじみがないか確認する。
  • 上記を確認後、異常がなければ低速で試走し、違和感がないかチェック

問題がなければSR400 Final Edition のブレーキフルード交換作業は完了です。

※なお、レバーを握った際にふわっとした柔らかい感触がある場合は、ブレーキホースやキャリパー内にエアが残っている可能性があります。
その場合は、ブリーダーボルトの締まりを確認したうえで、レバーを数回ゆっくり握り、手応えが改善するか確認してください。それでも直らない場合は、再度エア抜き作業を行う必要があります。

違和感があり原因が特定できない場合は、無理をせず専門店へ相談しましょう。

まとめ

今回は、SR400 Final Edition のブレーキフルード交換手順を解説しました。

ブレーキフルードは定期的な交換が必要な重要なメンテナンス項目です。

適切に交換することで、安全で確実なブレーキ性能を維持することができます。

安全のためにも、定期的な点検・交換を心がけましょう。