皆さんこんにちは。
今回は SR400 Final Editionのチェーン調整方法 を解説していきます。
チェーン調整は、見た目には地味な作業ですが、走行性能や安全性、そして部品の寿命に大きく関わる非常に重要なメンテナンスです。
「最近走行中にチェーンがスイングアームに当たって音がする」「走行中のチェーンの音が大きい気がする」そんな時は、チェーンの張りを確認してみましょう。
SR400チェーン遊び量の確認方法
まずは今のチェーンが適正範囲に収まっているか確認します。
SR400のサービスマニュアルによると、チェーンの適正遊び量は以下です。
- チェーン中央部を上下に動かしたときの振れ幅:30〜40mm
点検の流れ
- ギアをニュートラルに入れ、平坦で安定した場所でセンタースタンドを立てる。(無い場合はメンテナンススタンドを使用)

- 張りの測定は、チェーン下部の前後スプロケットの中間で測定。

- 「押し上げた位置」と「押し下げた位置」の幅(規定値:30〜40mm)を測定します。

なぜこの数値が大事なのか?
- 緩すぎ → 走行中にチェーンが暴れて外れる危険、スイングアームやケースを傷めるリスク
- 張りすぎ → エンジン・ホイールベアリングに負担がかかり、寿命が縮む
規定値に収まっていない場合は、ドライブチェーンの張り調整をする手順を書いていきます。
※チェーンの固着や錆等、チェーン自体の交換が必要な場合は、こちらの記事を参考にしてください。↓
https://ezomemo-blog.com/sr400-chain-replacement/?preview_id=254&preview_nonce=26317dce0d&preview=true&_thumbnail_id=311
用意するもの(工具・消耗品)
使用工具
- トルクレンチ(~130Nmが測れるもの)
- ラチェットレンチ
- レンチ(10・12・17・22㎜)
- ソケットセット(10・12・17・22㎜)
- スパナ10㎜(チェーンアジャストロックナット用)
- 定規(チェーンの張り調整時に使用)またはスケール
- プラスドライバー(アクスルシャフトの回り止め用)
- グローブ、ウエス(汚れ対策)
- ウエスや段ボール(部品の仮置き用、作業保護用)
必要に応じてマフラーを外す
- 純正マフラーはアクスルナット付近のクリアランスが狭く、工具が干渉して傷がつく恐れあり。
- 先に外しておくと作業がスムーズ。
- 社外マフラーの場合は外さなくても大丈夫な場合もあります。
👉マフラーの 脱着方法は別記事を参考にしてください。
https://ezomemo-blog.com/sr400-muffler-install-remove/?preview_id=582&preview_nonce=8eb09881ff&preview=true&_thumbnail_id=606
SR400ドライブチェーンの張り調整手順
手順①車両を安定した場所に移動する
- 作業は必ず 平坦で安全な場所 で行いましょう。
センタースタンドを立てることで後輪が浮き、チェーン調整や遊び測定が非常にやりやすくなります。
- ギアはニュートラルに入れておきましょう。

手順② 事前準備(A → D ボルト・ナットを緩める)


- A.アクスルナット(22㎜)を緩める(ホイールが前後に動くようにするため。完全には外しません)。

- B.トルクロッド(12㎜)を緩める。

- C.ブレーキロッドアジャスティングナットを2~3回転緩める。

- 左右のD.アジャスティングボルトロックナット(12㎜)を緩める(左右のアジャストボルトを回せる状態にする)。


注意:上の4つは「緩める」だけ。早まって外さないように。
手順③ アジャスターでチェーンの張り調整をする
- チェーン側のスイングアーム後端にある E. アジャスティングボルト(10mm)を回して、チェーンの張りを調整します。

- 時計回り → チェーンを張る(たわみ減る)
反時計回り → チェーンを緩める(たわみ増える) - チェーンの遊びを規定値:30~40mmに調整。

手順④ 車体右側も左右均等になるよう調整する。
- チェーンの張りが基準値以内になったら、スイングアームの目盛り(アジャスター目盛)を見て右のスイングアームのメモリも揃うように調整する。


- 左右のメモリを対象にした後に、再度チェーンのたわみ量を確認。

- 確認後、左右のD.アジャスティングボルトロックナット(12㎜)を規定トルクで締め付けます。規定トルク:16Nm

ロックナットを締め付ける際はアジャスティングナットが動かないように固定しながら。
手順⑤ A. ホイールアクスルナットを本締めする
- 張り具合が適正なら、A.ホイールアクスルナットを規定トルクで締め付けます。規定トルク:130Nm

- とも回り防止として、反対側の穴にドライバー等を軽く差してから締めるとやりやすい。さらに、ドライバーを差したままトルクで締めると抜けなくなる恐れがあるので、締める直前に外す。

手順⑥ B. トルクロッドテンションナットを本締めする
- B.トルクロッドテンションナット 規定トルク:19Nm

リアブレーキの遊び調整を行う
SR400はドラム式リアブレーキなので、ホイール位置を後方にずらすと ブレーキロッドの遊び にも変化が出ます。
リアブレーキの遊び確認方法
SR400のメンテナンスマニュアルによると、リアブレーキペダルの遊び量は以下です。
- ブレーキペダルを遊び量:20〜30mm
ブレーキペダル上面を手で押し、抵抗を感じる場所から元の位置の幅を確認。
必要ならブレーキロッドのナットを調整します。

これを忘れるとブレーキが効かなくなったり、逆に引きずりの原因になります。
リアブレーキの遊び調整方法
- C.ブレーキロッドアジャスティングナットを回して、遊び量を調整する。

- 時計回り → 遊びを縮める
- 反時計回り → 遊びを広げる
基準値(20~30mm)になったら、ブレーキ調整は完了です。
遊びはブレーキシューの使用とともに遊びも大きくなっていくので、定期的にブレーキの調整は行いましょう。
最終確認(安全チェック)
- それぞれのボルトが規定トルクでしまっているか確認
- A.ホイールアクスルナット 規定トルク:130Nm
- B.トルクロッドテンションナット 規定トルク:19Nm
- D.アジャスティングボルトロックナット 規定トルク:16Nm
- 後輪を手で回す → 回転に違和感・引っかかり・ガタが無いか確認。
- チェーンの左右の位置(目盛り)を再確認 → ホイールが真っ直ぐ(タイヤの偏りが無い)か確認。
- 低速で試走(短距離) → 異音や挙動がおかしくないか、ブレーキの効き・遊びがおかしくないかを確認。
- 問題が無ければ作業完了。作業後数十kmで再度ボルト類・たわみを点検するのが安全。

マフラーの取り付け
マフラーを外した場合は最後に取り付けます。
👉 脱着方法は別記事を参考にしてください。
https://ezomemo-blog.com/sr400-muffler-install-remove/?preview_id=582&preview_nonce=8eb09881ff&preview=true&_thumbnail_id=606
まとめ
SR400のチェーン調整は、慣れれば15~30分程度で終わる簡単な整備です。
- チェーン遊びは 30~40mm
- アジャスターは 左右合わせる
- 最後に リアブレーキの遊び確認を忘れない 20~30mm
定期的なチェーン調整は、安全で快適なSRライフの基本。チェーン清掃や注油とセットで行えば、さらに寿命を延ばせます。