【SR400】クラッチレバー・クラッチワイヤー交換&メンテナンス手順を解説
皆さんこんにちは。
今回は SR400 Final Edition のクラッチレバーおよびクラッチワイヤーの交換・メンテナンス手順 を詳しく解説していきます。
クラッチワイヤーは走行中に必ず動く重要パーツ。
定期的なグリスアップで寿命が延び、クラッチ操作も軽くなります。また、長期間使用すると伸び・摩耗・切れかけなどの症状が出てくるため、早めの点検・交換が大切です。
クラッチの動きが重い、戻りが悪いと感じたらメンテナンス時期です。
この記事では、初心者でもわかりやすいように交換手順をまとめました。
準備する工具・用品
工具類
- トルクレンチ
- レンチ 10mm
- ソケット 10mm
- プライヤー
- ワイヤーインジェクター(ネジ2本タイプ推奨)
- コンプレッサー&エアガン(清掃が便利)
- グローブ、ウエス
ケミカル類
- ワイヤールブ(チェーンルブ等でも代用可能。粘度の高いものはクラッチが重くなるので注意)
- グリス(レバーの可動部などのグリスアップに使用)
- パーツクリーナー(清掃用)
交換部品
- クラッチレバー:2HT-83912-01
- ハンドルレバーゴムカバー:1E6-26372-00
- クラッチワイヤーケーブル(ブーツセット):3HT-26335-00
- ケーブルブーツ単品:1E6-26342-00
SR400 クラッチレバー・クラッチワイヤー取り外し手順
レバー・ワイヤー共通の取り外し作業
1. クラッチレバーのゴムカバーを外す
- ワイヤー側のゴムブーツを軽く広げてメーター側へスライド
劣化していると破れやすいので注意
- レバー側のゴムカバーも外側へスライドさせておく。

2. 調整用アジャスターを緩める
- チェーンアジャスターロックナット(円盤状)を緩める
固い場合はプライヤーが便利

- 遊び調整用アジャスターを一度めいっぱい締め込む

- 一度締め込んだ後、レバー・アジャスター・ロックナットの溝が一直線になるように調整する

3. レバー側のワイヤーを取り外す
- ケーブルを引き抜いて、一直線になった溝からワイヤーをはずす

- ワイヤーのタイコをレバーの溝に沿って取り外す


クラッチレバー取り外し
4. レバー本体を外す
- レバー下の取付ナット(10mm)を外す

横のボルトナットとのクリアランスが少ないためオープンスパナを使用

- ピボットボルト(10mm)を取り外す
ボルトを抜いた際に、レバーが落ちないよう支えながら外す
- レバーをスライドしてホールド部から抜き取る

5. レバーのゴムカバーを外す
- レバーのゴムカバーを外側へスライド

- エンド部分に引っかかるため、ラバーグリス等(ゴムに影響がないもの)を塗ると取り外しやすいです。

- 無理に力を入れると破損の原因になります。
ゴムが劣化していたり、破損している場合は新品に交換しましょう。

これでレバーの取り外しは完了です。
クラッチワイヤー取り外し
6. エンジン側(プッシュレバー側)のクラッチワイヤーを外す
- タイコ部分を取付け部分の横から引き抜けば取り外せます

すこし外すのにコツがいります。前後の隙間どちらでも抜けるようですが、私はカムレバー側から取り外しました。

- エンジンの取付穴からワイヤーを引き抜いて取り外す



7. 車体からワイヤーケーブルを外す
- ゴムブーツカバーを取り外す
ゴムブーツカバーも劣化や破損が見られたら交換推奨です
- 外す前にワイヤーの取り回しを写真に撮っておく


- 車体側からワイヤーを引き抜く
下に引き抜いた方が抜けやすい。と思います。
これでクラッチワイヤーケーブルの取り外しも完了です。

SR400 クラッチレバー・ワイヤーの点検とグリスアップ
クラッチレバー・ホルダー部の清掃
- パーツクリーナーでレバー本体を洗浄

- ハンドル側のホールド部も清掃。ウエスで汚れをしっかり落とす

クラッチレバーの点検ポイント
- ピボット部分は摩耗すると楕円形になる。
その他、ガタつきがある場合はレバー交換を推奨
クラッチレバーのグリスアップ
以下の部分に薄くグリスを塗布します。
余計なゴミが付かないように、グリスアップは部品を取り付ける直前に行うのがおすすめです。
- レバー根本の可動部

- ピボットボルト穴の内側

- ワイヤーのタイコが入る部分

- ホールド部の内側
ヘラなど細い工具があると奥まで塗りやすいです。
- ボルトのピポット部

- その他、ゴムカバー等も保護のため、シリコン等(ゴムを傷めない物)を塗ると良いです。

クラッチワイヤーの内部メンテ
1. ワイヤーインジェクターを取り付ける
- ワイヤーケーブルの先端にワイヤーインジェクターを取り付ける。
漏れが無いようしっかり締めましょう。(多少漏れることは仕方ないですが…)

2. ワイヤーケーブルの両端をウエス等を使って保護する
- 汚れや油が飛び出るので、必ず両端を保護しておくこと


3. パーツクリーナーで一度ケーブル内を清掃する
- 一度パーツクリーナーで内部を掃除します
インジェクターの注入口にノズルを差し込んでスプレーします
- インジェクターから多少漏れる可能性が高いので、様子を見ながらスプレーしてください

- 汚れがある程度出きったら、注入口からエアーを吹きます(コンプレッサーが無い場合はやらなくても良いです)

4. ワイヤールブを注入する
- グリススプレーを注入します
反対側からグリスが出てくるまで注入してください

- 反対側からグリスが出てきたら、ワイヤーインジェクターとウエスを取り外します

- ワイヤーを数回ストロークさせてグリスを内部でなじませます

- ゴムカバーも保護のため、シリコングリス等(ゴムを傷めない物)を塗ると良いです。

これでワイヤーケーブルのグリスアップは完了です。車体に取り付けていきましょう。
SR400 クラッチレバー・クラッチワイヤー取付け手順
クラッチワイヤー取付け
1. クラッチワイヤーを車体に元通りに通す
- クラッチワイヤーの取り回しを間違えないように車体に通しておく


2. 先端のタイコ部分にグリスを塗布
- 先端部両方のタイコ部分にグリスを塗っておく


2. エンジン側へワイヤーを取り付ける
- 取付穴にワイヤーを通す

ここでの難所はゴムブーツを通す作業。無理やり押し込むのではなく、シリコン液(シリコングリスでも可)や石鹸水等を塗って慎重に通しましょう。
- タイコ部分を横からはめ込む



クラッチレバー取付け
3. レバーをホールド部へ取り付ける
- グリスアップしたレバーをホールド部へ差し込む

- ピボットボルトをレバー上から通して締め付ける


- レバー下側からナット(10mm)を取付け締め付ける


- トルク値:7Nm程度(ボルト・ナット共)
(規定トルクが分からなかったので、ブレーキレバーの締め付けトルクを参考にしました。一般的な締め付けでOKだと思います。) - ゴムカバーを途中まで通しておく

- はみ出したグリスはこの段階でふき取っておく
レバー・ワイヤー共通作業
4. レバー側のワイヤーを取り付ける
- 最初にゴムブーツを通しておく

- レバー・アジャスター・ロックナットの溝が一直線になるように再度調整する

- レバーの穴へワイヤーのタイコをセット

- 溝にそってワイヤーを入れ、ケーブルを差し込む

5. クラッチレバーの遊び調整
SR400のクラッチの遊び量規定値は5㎜~10㎜です。
遊びの調整方法の詳細は別記事を参考にしてください↓
https://ezomemo-blog.com/sr400-clutch-lever-adjustment/
6. 最終動作チェック
遊び調整が終わったら、ゴムカバーをする前に確認作業をしておきましょう
- ハンドルを左右に切ってワイヤーが張らないか
- レバー操作がスムーズか
- レバーの戻りが正常か
- アイドリング回転が不自然に変化しないか
7. ゴムカバーを元に戻して完了
- 問題がなければ各ゴムブーツ・カバー類を装着


これでクラッチワイヤーケーブルの取付けは完了です。
まとめ
ということで、SR400のクラッチレバー・クラッチワイヤーのメンテナンス手順を解説してきました。
クラッチレバーやワイヤーは、走行中に常に操作する大切なパーツです。操作が重くなったり、レバーの戻りが悪くなったりといった違和感が出てきた場合は、早めに点検・メンテナンス、そして交換を検討してみてください。
定期的な清掃やグリスアップを行うことで、部品の寿命を延ばし、安全かつ快適なクラッチ操作を維持できます。
しっかりと状態を把握しながらケアしてあげれば、SR400ならではの乗り味を長く楽しむことができます。
クラッチ周りの整備は構造がシンプルで挑戦しやすい作業ですので、ぜひ今回の記事を参考にチャレンジしてみてください。