皆さんこんにちは。
今回は SR400 Final Edition のリアホイールハブの点検・メンテナンス手順 について解説していきます。

バイクのリアホイールハブは、エンジンブレーキを含むエンジン回転の変動によって発生するショックを吸収・緩和する重要な部位で、まさに縁の下の力持ち的な存在です。
内部に組み込まれている ハブダンパーはゴム製部品 のため、経年劣化が進むとガタつきや走行中の違和感が出やすくなります。
さらに、軸部分のグリスが切れた状態で使用を続けると錆が発生し、駆動系の動きが渋くなることで、走行フィーリングの悪化やトラブルにつながる可能性があります。

そのため、定期的な点検とグリスアップ、状態に応じたハブダンパーの交換 が重要です。

今回は、通常の分解・清掃メンテナンスに加え、Oリングを追加するグリスアップのプチカスタム についても軽く紹介しています。
定期的な点検とメンテナンス、適切なパーツ交換を行うことで、SR400ならではの単気筒エンジンの鼓動を、より長く快適に楽しむことができます。

作業はあくまでも自己責任となりますが、本記事では 実際の作業写真を交えながら、リアホイールハブの点検・メンテナンス手順を詳しく解説 しています。
ぜひ参考にしながら、SR400のメンテナンスに取り組んでみてください。

SR400リアホイールハブのメンテナンス目安

  • ニップルからのグリスアップ:約5,000kmごと
  • ハブを分解しての点検・メンテナンス:約20,000kmごとの点検を推奨

メーカーによる明確な点検時期の指定は確認できなかったため、上記はインターネットで調べた、一般的な目安となっています。
使用状況や走行環境に応じて、早めの点検・メンテナンスを行うことをおすすめします。

今回の記事では、リアホイールハブの分解・洗浄・点検作業 について解説しています。

準備する工具・用品

工具類

  • トルクレンチ(~130Nmが測れるもの)
  • ラチェットレンチ
  • レンチ(8・10・12・17・22mm)
  • ソケット(10・12・17・22mm)
  • オープンスパナ10㎜(チェーンアジャストロックナット用)
  • プラスドライバー(アクスルシャフトの回り止め用)
  • 定規(チェーンの張り調整時に使用)またはスケール
  • ゴムハンマーまたは樹脂ハンマー
  • サークリッププライヤー穴用(先端径Φ1.8mm・開口幅40mm以上あるものがよい)
    汎用品だと、開口幅が足りない場合が多いので注意
  • ロングノーズプライヤー・ラジオペンチ(あると便利ハブストッパーなどを取り出すのに便利)
  • グリースガンとグリースカートリッジ(ハブのグリスアップに使用)
  • コンプレッサーとエアガン(洗浄の際に、あると便利)
  • 養生テープ
  • グローブ、ウエス(汚れ対策)

ケミカル類

  • グリス(アクスルシャフト等に使用)
  • ラバーグリス・シリコングリス(ハブダンパー等ゴム部品に使用)
  • パーツクリーナー(清掃用)
  • ブレーキクリーナー(必要に応じて)

交換推奨部品

カスタムで追加するOリング

SR400リアホイールハブの取り外し手順

①センタースタンドで車体を立てる

  • 安全で平坦な場所に停車し、センタースタンドを使用して車体を安定させる。

②リアホイールを取り外す

③サークリップを取り外す

  • スナップリングプライヤーを使用し、サークリップを取り外す

④ハブダストシールを取り外す

  • ハブダストシールを取り外す。
    こちらもスナップリングプライヤーを使用すると作業が楽

⑤ハブストッパーを取り外す

  • ハブストッパー×2を取り外す
  • ハブストッパーは はめ込み式
    指で軸から外側にずらし、ラジオペンチ等でつまんで取ると良い
  • グリスで固着している場合は、ドライブハブ全体を上から押して隙間を作ると外しやすい。無理にこじらず、傷を付けないよう注意

⑥リアホイールドライブハブを取り外す

  • スプロケットごと、リアホイールドライブハブを取り外す
  • 固着している場合は、ゴムハンマーなどで周囲を均等に、やさしく叩いて動かす
    無理な力を掛けるのはNG。それでも外れない場合は、無理をせず プロに依頼する こと。

⑦ハブダンパーを取り外す

  • ハブダンパー6個を取り外す

⑧グリスニップルを取り外す

  • 任意ですが、しっかり洗浄したい場合はグリスニップル(8mm)を取り外す

これでリアホイールドライブハブの分解は完了です。必要に応じて、部品交換やクリーニングを行います。

SR400リアホイールハブの清掃・メンテナンス

①各部品を洗浄する

  • ドライブハブ
  • ホイール側のハブ
    車軸部を重点的に点検する。
    グリス切れによる錆がひどい場合は、錆落としを行い、状態によっては部品交換を検討する。
  • サークリップ
  • ハブダストシール
    可能であればグリスの通り道も、エアガンなどで汚れを吹き飛ばし、できるだけ清掃しておく
  • ハブストッパー×2
  • ハブダンパー×6
    ゴムに影響のないパーツクリーナーや中性洗剤等で洗浄すること

それぞれパーツクリーナーウエスを使用し、古いグリスを除去する。
清掃後は水分が残らないよう、しっかり乾燥させる

②各部品の点検と交換

  • ホイール側ハブの車軸部
    錆等の腐食がひどい場合は、ハブ本体の交換を検討する
  • ハブダンパー
    亀裂、劣化、硬化が見られる場合は新品に交換
  • ハブダストシール
    表面の傷み、歪み、摩耗があれば新品に交換
  • ハブストッパー
    変形・錆・腐食がある場合は新品に交換する。こちらが摩耗しているとガタつきの原因になります。
  • サークリップ
    変形・錆・腐食がある場合は新品に交換する。
  • その他、変形や傷、腐食があれば新品部品に交換すること

③各所のグリスアップ

  • ドライブハブ内周ダストシール装着面にしっかりグリスアップ
  • ホイール側ハブの車軸部にしっかりグリスアップ
  • ハブダンパー×6表面には、劣化防止のためラバーグリス(シリコングリス)を塗布
  • ハブストッパー×2
    必須ではないが、こちらが摩耗するとガタの原因になるため、薄くグリスを塗布しておくとよい

SR400リアホイールハブの取り付け手順

①グリスニップルを取り付ける

  • グリスニップルを取り付ける
    ※注意:締め付け過ぎるとニップルが折れる恐れがあります。軽く締める程度で十分です。
  • 実際に私は締め過ぎてニップルを折ってしまいました。
    応急対応として車載工具のニップルを取り付け、後日あらためて車載工具を注文しました。
    なお、パーツカタログを確認したところ、車載工具のニップルとハブに取り付けられているニップルは同一品番でした。

②ハブダンパーをセットする

  • ※任意カスタムOリング(小)をハブの軸にセット
  • ハブにハブダンパー×6をセットする
    (私はホイール側のハブにセットしましたが、ドライブハブ側でも問題ありません
    作業しやすい位置で取り付ければ大丈夫です。)

③ドライブハブを取り付ける

  • ホイール側のハブの車軸部にドライブハブを差し込む。
  • 改めて、ダストシール装着面に、あらかじめグリスをたっぷり塗布しておく。

④ハブストッパーを装着する

  • ハブストッパー×2個をを車軸の溝にしっかりセットする
    溝に入りにくい場合は、ドライブハブ全体を上から押さえることで隙間が広がり、セットしやすくなる
  • ※任意カスタムOリング(小)ハブストッパーの上に乗せるようにセット。

⑤ハブダストシールを取り付ける

  • ※任意カスタムハブダストシールOリング(大)をセット
    外周の溝に沿わせるように装着。
  • 穴が開いている側を、ニップルから最も離れた位置に向けハブダストシールをドライブハブへ押し込み、確実にセットする。
  • 収まりが悪い場合は、ハブストッパーの位置を再確認する。

⑥サークリップで固定する

  • スナップリングプライヤーを使って、サークリップ外周溝に確実にはまり込むようセットする。
  • 収まりが悪い場合は、ハブストッパーの位置やハブダストシールの収まりを再確認すること

⑦グリスアップ

  • グリースガンを使用し、グリスニップルからグリスを注入。
    • 純正仕様の場合は軸の外周からグリスが出るまでポンピング。どこからかグリスが出てきたらOKです
    • カスタムOリング追加時は、ダストシール穴からグリスが出るまでポンピング
  • シールのリップ部にもグリスを塗布しておく。
  • これでリアドライブハブの組付けは完了です

⑧リアホイールを車体に取り付ける

⑨最終確認

  • 後輪を手で回し、スムーズに回転するか確認
  • チェーン張りを再確認
  • ブレーキの効き、引きずりの有無を確認
  • 低速で試走し、異音や違和感がないか確認

この確認を怠ると、走行中のトラブルにつながります。
問題がなければ作業完了です。

まとめ

今回は、SR400のリアホイールハブの点検・メンテナンス作業手順について解説しました。
あわせてカスタムOリングを追加することで、グリスアップのしやすさ向上ハブ寿命の延長も期待できます。

日々のメンテナンスを積み重ねることで、SR400はより快適で楽しい相棒になります。
この機会に愛車の状態を見直し、メンテナンスを通してSR400への愛着をさらに深めてみてください。