皆さんこんにちは。この記事では SR400 のフロントフォークのオーバーホール(フルOH)とオイル交換 を、迷わず実行できるように作業手順や注意点を画像付きで詳しくまとめました。メンテナンスの参考になると幸いです。
フロントフォークメンテナンスの重要性
フロントフォークはブレーキをかけた際や、路面の凹凸や段差の衝撃を吸収し、バイクの走行性と安全性に直結する重要な部品です。フォーク内部には専用のオイルが入っており、そうしたオイルや内部部品は経年や走行により劣化し、本来のサスペンション機能が発揮されなくなり、減衰力(ダンピング)が低下し乗り心地や走行性能に悪影響が出たりします。
目安のメンテナンス時期
・オイル交換:5000km~1万kmごと
・オーバーホール:1〜2年ごと、または1〜2万kmごと
悪路の走行や、冬季走行などの環境で走行することが多い場合はさらに短い交換時期になります。
走行中に衝撃が強くなったり、オイル劣化により動作不良を感じたら、オイル交換やOHを検討しましょう。
作業前に確認すること
- 難易度:中〜高(工具・作業スペース・基本的な整備経験が必要)
- 時間の目安:
オイル交換のみ:余裕を見て1日
フルOH:余裕を見て2日
作業難易度や作業工程も大目、さらに家庭にはあまりない特殊な工具も使用しますので、初心者には少し難しいです。トルク管理や工具の適切な使い方などがある方は、挑戦してみてはいかがでしょうか?
注意:あくまでも作業は自己責任でお願いします。問題や不具合があった場合も一切責任は負えません。
自分での作業は難しいと感じた場合は無理せずに、バイク屋さんにお願いしましょう。
作業前に準備しておく道具・部品
共通(オイル交換/OHともに必要)
- サスペンションオイル:ヤマハルーブ サスペンションオイル G-10 推奨
(左右各約204cc。作業性や油面調整を考えると500㏄用意しておくと安心) - フォーク油面調整用ツールorシリンジやスポイト等(油面調整に使用)
- 計量カップ(最低300cc程度まで測れるもの)
- オイル受けトレー・廃油処理用容器
- レンチ(8・10・12・14mm)
- ラチェットレンチ
- トルクレンチ(トルク管理用)
- ソケット(8・10・12・14・19mm)
- 14mmスパナ(スピードメーターケーブルを外すのに使用)
- 17mm ヘキサゴンソケット(オイル交換のみの場合は、17㎜高ナットで代用可)
- マイナスドライバー(キャップを外すのに使用)
- プラスドライバー(フォークブーツのネジを外すのに使用)
- 樹脂ハンマーやゴムハンマー(金属打撃で傷つけないため)
- メンテナンススタンドもしくはジャッキ(センタースタンドのみでも作業できますが、さらに安定させるため合ったほうが良い)
- 養生テープやガムテープ(メーターケーブルを止めておくのにあると良い)
オーバーホールで使うもの
- シールプーラー(オイルシールを傷つけずに外す)
- フロントフォークオイルシールプッシャー(径に合った塩ビ管+樹脂ハンマーでも代用可)
- エクステンションバー(長め)450mm以上(ダンパーロッドボルトの回り止めで使用)私は150mmと250mmを合わせて使いました。
- 長めの8mmヘキサゴンソケット(50mm程度の長さのあるもの)
- ネジロック剤
- マイナスドライバー(クリップを外すのに使用)
- 万力やクランプ(あると分解の作業がやりやすい)
- インパクトドライバー(あると作業が楽です)
- コンプレッサー&エアガン(戦場の際はあると便利です)
交換推奨部品(品番はSR400系を参照)
- スライドメタル:5JX-23125-00
- ピストンメタル:5JX-23171-00
- ダストシール:5JX-23144-00
- オイルシール:5JX-23145-00
- クリップ:4A1-23156-00
- ドレンワッシャ:509-23158-L0
- ピストンリング:2F0-23157-00
※インナーチューブに傷がある場合は、迷わず交換するのがおすすめです。さらに、事故や転倒でフロントフォーク自体が損傷・変形しているケースでは、インナーチューブだけでなくアウターチューブも含めて一式を交換しましょう。こうした場合、基本的に古い部品を使い回すのは避けた方が安心です。
SR400のフロントフォーク取り外し手順
1)準備
- sr400を平坦で安定した場所に置き、センタースタンドを立てる。
長時間バイクを動かせなくなるため、作業場所には注意しましょう。 - フロントを浮かせる準備。メンテナンススタンドやジャッキなどで車体が倒れないように確実に支られるよう準備
※力を掛ける作業があるため、まだジャッキアップはしない。 - 必要な工具・トレー等を手元に並べる。
2)ブレーキキャリパーの取り外し
- ブレーキホースを固定している8㎜のボルトを外す。
- キャリパーを止めている2本の12㎜のボルトを外し、キャリパーをブラケットごと取り外す。
- ブレーキキャリパーを取り外した後、ホースのテンションがかからない位置にやさしく吊るして保管。ディスクやホイールの取り外しに干渉しないように。
⚠️注意:ブレーキキャリパーを外したら、レバーを握らないようにしましょう。
3)フロントホイールの取り外し
- アクスルナットを19mmソケットで外す。
- 左フォークエンドのクランプナット×2本を14mmレンチで緩める(緩めるだけでOK)。
- ジャッキアップしてシャフトを抜く。
センタースタンドを使っているのであくまで補助としてジャッキアップ。フロント側に倒れないように支えています。やり方は各自自己責任でお願いします。
シャフトが抜きにくければシャフト穴にドライバーを差し込んで補助。
樹脂ハンマーで叩く際はナットを必ず装着。そのまま叩いてしまうとネジ山を壊す可能性があります。 - シャフトを抜いてホイールを取り外す。
タイヤの重みでシャフトに負担がかからないよう、足の甲で軽く支えながらシャフトを引き抜く。
私はタイヤのサイズが大きいので、下に板を挟んで作業しました。 - ホイールを取り外したら、左にスピードメーターギア・右側にホイールシール&カラーといった小さい部品を落としたり紛失しないよう気を付けましょう。
4)その他の取り外し
- メーターギアのケーブルを14mmレンチで外し、。フェンダーのガイドからも外す。
ケーブルを外すと、メーターチューブ内のインナーケーブルが落ちてくるため、インナーが抜け落ちないようテープで仮固定しておきます。そのあと、フェンダーのガイドからも外しておきます。 - フロントフェンダーのボルト(12mm ×4本)を外す。
フェンダーの取付ボルト右側はブレーキホースブラケット共締め。ボルトは4本とも同一なので管理しやすいです。
私はフェンダーアッパーを取り付けていますが、純正の場合は、片方12㎜のボルト2本ずつで止まっています。
5)フロントフォーク本体の取り外し
- 最初にフォークブーツリテーナースクリューを取り外す。
- A.アッパーブラケットのピンチボルト(左右各1本)、B.ロアブラケットのピンチボルト(左右各2本)を順に緩める。
- アッパーブラケットから引き抜き、少し下げた状態でロアブラケットを一度固定する。(フォークキャップを緩めるための作業スペースを確保するため)
- その状態でフォークキャップカバーを外し、フォークキャップを軽く緩める(17mm六角)。キャップを完全に外すのは後で。緩めておくことで後工程が安全。
※フォークキャップが固く締まっており、フォークを取り外した後に緩めるのは大変です。 - 再度、ロアブラケットを緩め、フォークを下へ引き抜き、取り外す。
これでフロントフォークの取り外しは完了です。
分解・清掃(オイル交換のみ/フルOH)
オイル交換のみ
ここからは左右共通です。基本は「外したものを同じ向き・同じ位置へ戻す」。
- フォークブーツを外す
- 事前に緩めておいたフォークキャップを完全に外す(Oリングあり)。外す時はスプリングの反発に注意し、手のひらで押さえながらゆっくり外す。
- スプリングとスプリングシートを取り出す(オイルまみれなので、オイル受けや廃油処理用容器を用意しておく)。
- フォークを逆さにしてオイルを排出。ゆっくりストロークしながら内部のオイルをできる限り出す。さらに2〜3時間逆さ放置すると更に効果的。
※この際、インナーチューブをアウターチューブに強く底突きさせないようにする。
ロックピースが破損する可能性があります。
※ここまででオイル交換のみなら、オイル注入とエア抜きに進む。
フルOH フロントフォールの全バラ手順
- 左フォークのアクスルホルダーを外す(14mm ×2)。
- ダストシールとシールクリップを外す
マイナスドライバーで慎重に作業、アウターチューブを傷つけないように作業しましょう。 - フォーク下部のダンパーロッドボルト8㎜のキャップボルトを外す(ヘキサゴンソケット8㎜を使用)。
この時、内部のダンパーロッドが供回りしないように、17mmのヘキサゴンソケットをエクステンションバーで延長し、反対側のインナーチューブ内部から回り止めをかけて作業する。
私は、クランプとウエスを使ってアウターチューブを固定しました。
※サビて固着していることが多いので、ボルトをなめらないように気を付けて作業する - インナーチューブからダンパーロッド、リバウンドスプリングを取り出す。
- インナーチューブを抜き取る。
アウターチューブをクランプや万力等で水平に固定し、慎重に引き抜く。(オイルが垂れるのでオイル受け及び、廃油処理ボックスを準備)
少し勢いをつけながらストンッストンッとストロークして引っ張ると、スライドメタルに押されて、オイルシールが抜けてきます。
このように、オイルシール・ワッシャー・スライドメタル・ピストンメタルが一緒に抜けてきます。 - 残りの、オイルロックピースを取り出す。
アウターチューブの底にはまって取れない場合は、長い棒などを使って取ります。
私の場合は木の棒を使って取りました。アウターチューブの内側を傷つけない素材が良いです。 - スライドメタルは、マイナスドライバーなどを隙間に入れて取り外す。
インナーチューブを傷つけないように注意
左右ともに同じ作業をして、すべての部品の分解が完了です。
洗浄・点検
- 金属部はパーツクリーナーで洗浄→エアブロー(ない場合は自然乾燥)。
- メタル類(スライドメタル、ピストンメタル等)は摩耗や段付きがないか確認。指で触って引っかかりがあるようなら交換。
- チューブは点サビ・縦傷・くすみを入念にチェック。軽微な点サビは研磨で落とせる場合もあるが、深い傷がある場合は交換必須。
- ゴム(シール・ダストシール)は基本的に新品交換。
- ダンパーロッドの樹脂製のピストンリングも交換すると良い
フロントフォークの組み立て
- すべての部品に汚れやごみの付着がないか確認。小さなゴミや毛くずが混入しないように作業環境を整えるます。
- インナーチューブにスライドメタルを取り付ける。
私は傷がつかないよう、フォークオイルを塗布しておきました。 - リバウンドスプリング/ダンパーロッドをインナーチューブにダンパーロッドが底から突き出るまでゆっくり差し込む。
インナーチューブの内部を傷つけないよう注意すること。 - インナーチューブの外面にもサスペンションオイルを薄く塗布。
- ダンパーロッドの先端にオイルロックピースをはめて、インナーチューブをアウターチューブに挿入する。ガスケットを忘れず取り付け、ダンパーロッドボルトにネジロック剤を少量塗布して締結する。
オイルロックピースの向きに注意してください。テーパー部分が上になるように取り付けます。
今回はDCMで購入した緩み止め材を使用。サイド取り外しが可能な、中強度のものを使用してください。
取り外しの時同様、17㎜のヘキサゴンソケットをエクステンションバーで延長したもので、ダンパーロッドを固定しつつボルトを締め付ける。(締付トルクは28Nm) - ピストンメタルとワッシャーを入れた後、オイルシールの圧入
オイルシールにはグリスかサスペンションオイル、インナーチューブの外面には再度フォークオイルを塗っておくこと
オイルシールの上下の向きに注意。
フロントフォークの上面をポリ袋やラップで覆い、組付け時にオイルシールを保護すること。
この順番です。
シールプッシャーで圧入します。
ちなみにシールプッシャーの代わりとして、サイズに合う塩ビ管などで代用する方法もあるようです。おすすめはしませんが…
クリップ溝が見える位置までまっすぐ打ち込む。 - シールクリップ→ダストシールを装着。
クリップは指でも入りましたが、難しい場合はマイナスドライバーなどで押し込みましょう。
アウターチューブにキズを付けないように注意
ダストシールは手でも容易に装着できました。
オイル注入とエア抜き
推奨オイル:ヤマハルーブ サスペンションオイル G-10
目安量:左右それぞれ204cc(安全側にして最初は210ccほど入れてから油面で合わせると作業が楽)
注ぎ方:泡立てないよう静かに流し込む。ゆっくり30~40回ストロークしてエアを抜く。
注意点:左右差が出ないよう同じ手順を厳密に反復。左右でストローク回数や放置時間が異なると、含有気泡量に差が出て実効油面がズレることがあります。作業リズムを左右で揃えるのがコツ。
サスペンションオイル注入のステップ
- 油面調整での余裕を見て、約210㏄のサスペンションオイルをインナーチューブに静かに注ぐ。
泡立てないようにノズルを内壁に沿わせる。 - エア抜きのためゆっくり3分〜7割のストローク(急激に上下させない)。全上げ全下げは避ける。30〜40回ほどゆっくり往復してエアを抜く。
ちなみに上部のインナーチューブを手のひらで軽く塞ぎ、軽い内圧をかけると微細気泡が出やすい(手で強く押さえすぎない)。 - 徹底するなら、その後2時間ほど放置して微細気泡を抜くとよい。
ちなみに気温が低い場合は、日当たりの良いところにおいて、オイルを温めるのもエア抜きには効果的です。
フォークオイルの油面調整
油面とは?
フォークをフルボトム(全縮)させた状態で測るフォーク上部からオイル上面の高さ。油面が高いほど空気室が小さくなり、
●SR400 規定値:182mm
- フォーク油面調整用ツールのノズル長を182mmでガイドを固定
スポイトなどで行う場合は、182㎜の場所に印をつける。 - フォークを垂直に固定し、フルボトム(全縮)している状態にし、オイルをシリンジで吸い取る。
ガイドをフォーク上部につけた状態で、シリンジで余分なオイルを吸い上げる。
左右のオイル量に誤差が出ないようできる限り同じ条件で作業してください。
フォーク単体の最終組付け
オイルが泡立たないよう、ゆっくり丁寧に作業すること。
- インナーチューブを伸ばし、スプリングを入れる(向き注意:粗巻き=下、細巻き=上)。
- フォークキャップOリングに薄くオイルかグリスを塗布し、ワッシャー(スプリングシート)をセット。
- フォークキャップを押し込みながら仮締め(本締めは車体装着後)
スプリングでテンションがかかった状態で締めていくので、フォークキャップを強く押しつけながら締め込みます。 - フォークブーツを装着
フロントフォークを車体へ取付け・トルク管理
装着手順
- アッパー/アンダーブラケットのクランプ部へ薄くグリスを塗る(防錆・密着性向上)。
- 外した時同様アンダーブラケットへフォークを差し込み、キャップボルトの作業スペースを確保しながらブラケットを一度固定する。
- フォークキャップボルトを規定トルクで本締め。(規定トルク:23Nm)
- 再度アンダーブラケットを緩め、トップブラケットへ差し込み、既定の突き出し量に合わせ狩り固定する。
フロントフォーク突き出し量の基準:SR400は0mm(面取りを除いたフラット面で判断) - 高さを合わせたら、アッパーブラケットとアンダーブラケットを規定トルクで締めつける。(規定トルク アッパーブラケット:16Nm アンダーブラケット:17Nm)
アッパーブラケット:16Nm↑
アンダーブラケット:17Nm↑ - フォークブーツリテーナースクリューを締める。(規定トルク:2.5Nm)
フロントフォークの高さ調整
正確に組んだフォークでも、実際にはばね下の長さが左右で微妙に異なります。
そこで、アクスルシャフトの実をフォークにクランプさせて、左右の高さが合っているかを確認します。
- 左のフォーク下部のアクスルホルダーを仮りで取付け、アクスルシャフトを一度フォークに通して、左右の高さがあっているかを確認する。
アクスルホルダーは前後向きあります。下のマークが前を向くように取り付けます。
ナットを締める順番もあります。必ず前を締め付けその後に後ろ側のナットを締め付けます。後ろ側に隙間が空くのが正解です。私はアンダーブラケットの下側にスケールを当てて長さを測りました。
左右目線の高さを合わせて、できる限り正しく図りましょう。 - 左右で高さが異なるようなら、低い側の突き出し量を増やす方向で調整。
フォークの平行を優先して取り付けましょう。
※差があまりにも極端なら、ブラケットの歪みを点検してください。
規定トルクまとめ
- フォークキャップ:23Nm
- アンダーブラケット:17Nm
- アッパーブラケット:16Nm
- フォークブーツリテーナースクリュー:2.5Nm
フロント回りを元通りに組み付ける
1. フロントフェンダー
- 右側はブレーキホースブラケットを共締めすることを忘れずに。
- 12mmボルト×左右2本ずつ。
- 規定トルク:16Nm。
2. フロントホイール
- 作業前にアクスルシャフトへグリスをたっぷり塗布する。
- 左:スピードメーターギア。右:ホイールシール&カラーをしっかりホイールはめ込んでおく。
- タイヤの重みでシャフトに負担がかからないよう、足の甲で軽く支えながら、シャフトを挿入し、ワッシャーを入れ、アクスルナットを軽く取り付ける。その後ジャッキを下すし、規定トルクで締めつける。(規定トルク105Nm)
ワッシャーの入れ忘れ注意
トルクを掛ける前に必ずジャッキをおろしておきます。
規定トルクで締めつけます。(規定トルク105Nm) - 左フォークエンドのクランプナット×2(14mm)を締め付け。先に前側、次に後ろ側の順番で締め付けます。後ろ側が空いている状態が正常。締め付けトルク(9Nm)
- メーターギアのケーブル(14mmレンチ使用)をフェンダーのガイドに通し、ギアユニットに確実に取り付けましょう。締め付けトルク(4.5Nm)
3. ブレーキキャリパー
- まずキャリパーボルトの取り付けボルト2本を規定トルクで締め付け。(規定トルク:40Nm)
- その後ブレーキホースホルダーのボルトを締め付けます。(規定トルク:10Nm)
規定トルクまとめ
- フェンダーボルト4本:16Nm
- フロントホイールアクスルナット:105Nm
- ホイールアクスルホルダーナット(クランプナット)2本:9Nm
- ブレーキホースホルダーボルト:10Nm
- キャリパーボルト2本:40Nm
最終点検と試走
- ブレーキの遊び・引きずりを点検(キャリパーを外したため念のため)
- フォーク周りのオイル滲みがないか確認
- ハンドルを左右に切ってホース&ケーブルの当たりや突っ張りを確認
- 試走は低速から。段差越えで異音がないか、ブレーキ時の姿勢、直進性、スピードメーターが正常に作動するか等を確認
異常があればすぐ停止して点検。オイル滲みやストローク末端での底突き感、片側だけ固い等はシールの噛み込み、油面ミス、トルク不良が考えられる。
※もし自分での解決が難しそうなら、無理をせずにバイク屋さんに相談しましょう。

廃油処理と環境面の注意
廃油は各自治体のルールに従って処理してください。集積所に出す前に小さな容器に移し、吸着材に染み込ませる等の指示がある場合もあります。絶対に庭や側溝へ流さないこと。
まとめ(最後に)
SR400のフロントフォークのOHは工程が多く手間もかかりますが、正しく行えば操縦安定性と乗り心地が確実に改善します。フルOHが不安なら、まずはオイル交換のみから挑戦してみてください。作業中に不安な点があれば無理をせずバイク屋さんに相談するのが安全です。