皆さんこんにちは。
今回はSR400ファイナルエディションのハンドルバーの取り付け・取り外し手順について解説していきます。

SR400はシンプルなバーハンドルを採用しており、構造が比較的分かりやすいのが特徴です。

ハンドルの脱着は主にカスタムハンドルへの交換時に行う作業で、カスタムの中でも比較的人気な部類に入ります。
しかし、ハンドル周りにはブレーキスロットルクラッチといった重要な操作系が集中しているため、正しい手順と注意点を理解したうえで作業を行うことが非常に重要です。

今回は実際の作業写真をベースに、初心者の方でも分かりやすいように手順を解説していきます。作業時の注意点やコツについても補足しているので、安全に作業を進めるための参考にしてみてください。

SR400のカスタムやメンテナンスを行う際の参考になれば幸いです。

※作業は自己責任となります。各部の締め付け不良や調整ミスは重大な事故につながる可能性があります。不安がある場合は無理をせず、専門ショップや整備士へ依頼することをおすすめします。

準備する工具・用品

工具類

  • トルクレンチ
  • ラチェットレンチ
    ソケット
    (10mm)
  • ヘキサゴンソケット(6mm)
  • レンチ(10mm)
  • 六角レンチ(5mm)
  • プラスドライバー
    マイナスドライバー
    (3~4mm程度の小さいもの)
  • プライヤーやラジオペンチ
  • 内装剥がし(グリップやボルトキャップを外すのに使用)
  • コンプレッサーとエアガン(グリップを外す際にあると便利)
  • インパクトドライバー(スイッチボックスのネジを外す際にあると便利。なめ防止)
  • マスターシリンダーを吊るす道具
  • グローブ
  • ウエス(汚れ対策)

ケミカル類

  • グリス
  • パーツクリーナー
  • ハンドルボンド

関連部品

SR400ハンドルバーの取り外し作業手順

①センタースタンドで車体を安定させる

  • 平坦で安定した場所に車体を設置し、センタースタンドを使用して車体を安定させる。
  • ハンドルバーを取り外すと車体を動かせなくなるため、作業場所は安全な場所を選ぶこと

②タンクを養生しておく

  • 傷防止のため、タンクにタオルなどを掛けて保護しておく

③ハンドル左側のケーブル類を取り外す

■クラッチワイヤー

  • ゴムブーツ・カバーをずらして作業スペースを確保し、ロックナットを緩める
  • アジャスターを一度締め込んでから溝を一直線に合わせる
  • アウターケーブルを引き抜き、ワイヤータイコ部分を溝に沿って取り外す
  • ※さらに詳しい手順は別記事を参照
【SR400】クラッチレバー・クラッチワイヤー交換&メンテナンス手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のクラッチレバーおよびクラッチワイヤーの交換・メンテナンス手順 を詳...

■クラッチスイッチ

  • クラッチホルダー下部の爪ロックをマイナスドライバー等で押し込みながら引き抜くことで取り外す

無理に引っ張ると爪が破損する恐れがあるため注意
※破損した場合は新品へ交換すること

■デコンプワイヤー

  • シリンダーヘッド側のキャップボルト(六角5mm)を外し、デコンプブラケットを取り外す
  • デコンプカムからケーブルエンド(タイコ)を外す
  • ハンドル側からケーブル(アウターチューブ)を引き抜く
  • レバーの溝に沿ってタイコをスライドさせて取り外す
  • ※さらに詳しい手順は別記事を参照
【SR400】デコンプワイヤーケーブルの注油手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のデコンプワイヤーケーブルの注油手順 を解説していきます。 キ...

④スイッチボックス(左側)を取り外す

  • プラスドライバーでスイッチボックス下のプラスネジ×2本を取り外す。
    奥側のネジはデコンプレバーを握った状態で回すと作業しやすい
    ※固い場合は無理に回さず、ネジ頭のなめに注意。特に初回は固着していることが多いため、インパクトドライバーの使用も有効。
  • ネジは長さが異なるため注意し、紛失しないよう保管すること
    奥側:短ネジ / 手前側:長ネジ
  • ネジを外したらスイッチボックス(左側)を取り外し、配線に負担がかからないよう下へ避けておく 

⑤左側グリップを取り外す

  1. 内装剥がしなどを差し込み隙間を作り、パーツクリーナーを吹き付ける
  2. 軽く捻ってなじませた後、エアガンで内部にエアーを送り込む
  3. 「隙間作成 → クリーナー → 捻る → エアー」を繰り返し、徐々に取り外す

※再利用しない場合はカッターで切断すると簡単

⑥左側のレバーホルダーを取り外す

  • レバーホルダーの固定ボルト(10mm)を緩める
    ※ホルダーが動く程度に緩めるだけでOK
  • レバーホルダーをスライドさせてハンドルから抜き取る

⑦スイッチボックス(右側)を緩めておく

  • スイッチボックス下のプラスネジ×2本を緩める
    ※スイッチボックスが動く程度に緩めるだけでOK
    ※固い場合は無理に回さず、ネジ頭のなめに注意。特に初回は固着していることが多いため、インパクトドライバーの使用も有効。

⑧マスターシリンダーをハンドルから外す

  • マスターシリンダーを逆さにするとエア噛みの原因になるため、事前に上から吊っておく
    ※参考例として、筆者はハンガーラックにベルトを掛けてミラーごと吊るす方法で対応
  • 固定ボルト(10mm)×2本を緩め、マスターシリンダーホルダーを取り外す
    ※緩める順番:下→上

⑨ハンドルバーを取り外す

  • 内装剥がし等を使用して、ハンドルポスト上部のボルトキャップ×4個を取り外す
    ※キャップは紛失しないよう保管しておく
  • ヘキサゴンソケット(6mm)を使用して、ハンドルポストのヘキサゴンボルト×4本を緩める
    手前側 → 奥側の順で緩める
  • ヘキサゴンボルト×4本を外し、ハンドルポスト(上側)を取り外す
    ※ハンドルが落下しないよう支えながら作業すること
  • 最後にスイッチボックス(右側)とスロットル一式を抜き取り、ハンドルバーを取り外す

これでSR400のハンドルバーの取り外し作業は完了です。

SR400ハンドルバーの取り付け作業手順

①ハンドルバーを取り付ける

  • ハンドルの右側(スロットル部)にグリスを塗布しておく
  • ハンドルに右側スイッチとスロットル一式を差し込む
  • ハンドルのポンチマークハンドルポスト(下部)の上面の位置に合わせてセットする
  • ハンドルポスト➡マークを前向きにしてセットする
  • ヘキサゴンボルト×4本を規定トルクで順番に締め付ける
    ※締め付けは「奥側 → 手前側」の順
    規定トルク:23Nm
  • ポンチマークの位置が正しく合っているか再確認
  • ボルトキャップ×4個を取り付ける

②マスターシリンダーを取り付ける 

  • ホルダー「UP」マークを上に向けてハンドルにセットし、固定ボルト(10mm)×2本を仮締めする。※まだ仮締め
  • ハンドルのポンチマークホルダー端面を合わせ固定ボルト(10mm)×2本を規定トルクで順番に締め付ける
    ※締め付けは「上側 → 下側」
    規定トルク:7Nm
  • 吊っていたマスターシリンダーを元に戻す

③スイッチボックス(右側)を固定する

  • スイッチボックスとスロットルが奥まで差し込まれていることを確認する
  • スイッチボックスの合わせ面を、マスターシリンダーホルダーの合わせ面に対して垂直に合わせる。
  • プラスネジ×2本を締め付け固定する
    規定トルク:3.5Nm

④左側レバーホルダーを取り付ける 

  • レバーホルダーをハンドルに差し込み、合わせ面をハンドルのポンチマークに合わせる
  • 固定ボルト(10mm)を締め付けて固定する
    規定トルク:7Nm
  • 締め付け後、位置がずれていないかポンチと合わせ面を再確認

⑤左側グリップを取り付ける 

  • グリップを奥までしっかり差し込む
  • 入りにくい場合はパーツクリーナーを軽く吹き付けるとスムーズ。
  • 逆に緩い場合は、ハンドルボンドを薄く塗布して固定する

⑥スイッチボックス(右側)を取り付ける 

  • スイッチボックスをハンドルにセットし、裏側にある突起部分をレバーホルダーに接触させ位置決めする
  • プラスネジ×2本で固定する。奥側はデコンプレバーを握った状態で締めると作業しやすい
    ネジは長さが異なるため注意すること。
    奥側:短ネジ / 手前側:長ネジ

⑦ハンドル左側のケーブル類を取り付ける 

■デコンプワイヤー 

  • ワイヤーのタイコ部分に薄くグリスを塗布 
  • レバー側の溝に沿って取り付ける
  • ケーブルアウターチューブをレバーホルダーに奥まで確実に差し込む
  • シリンダーヘッド側のカムにワイヤーとタイコをセットし、ブラケットキャップボルト(六角5mm)で固定する
  • ※さらに詳しい手順は別記事を参照
【SR400】デコンプワイヤーケーブルの注油手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のデコンプワイヤーケーブルの注油手順 を解説していきます。 キ...

■クラッチスイッチ 

  • クラッチホルダーに差し込み、が「カチッ」と確実にロックされるまで押し込む

■クラッチワイヤー 

  • タイコ部分グリスを塗布する
  • レバー・アジャスター・ロックナットの溝を一直線に合わせる 
  • レバーにタイコをセットし、溝に沿ってワイヤーケーブルを差し込む 
  • 最後にクラッチの遊び調整を行う
    クラッチレバーの遊び量:5~10mm
  • ※詳しい手順は別記事を参照
【SR400】クラッチレバー・クラッチワイヤー交換&メンテナンス手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のクラッチレバーおよびクラッチワイヤーの交換・メンテナンス手順 を詳...
【SR400】クラッチレバーの遊び調整手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のクラッチレバーの遊び調整手順について解説していきます。 クラ...

⑧タンクの養生を外す 

  • 取り付け作業が完了したら、タンクにかけていたタオルなどの保護材を取り外す

⑨最終確認を行う 

  • 各ボルトの締め付け
  • スロットルグリップの遊び量:3~6mm
  • クラッチレバーの遊び量:5~10mm
  • ブレーキの動作

上記を必ず確認すること。
スロットルグリップの遊び量が規定値外の場合は別記事を参考に調整を行ってください。↓

【SR400】スロットルグリップの遊び調整手順を解説 皆さんこんにちは。今回は SR400 Final Edition のスロットルグリップの遊び調整手順 について解説していきます。 ...

最後に低速で試走を行い、異常や問題が無いかを確認する。

問題なければSR400のハンドルバー取付け作業完了です。

規定トルクまとめ

  • ハンドルポストのヘキサゴンボルト:23Nm
  • ハンドルスイッチのプラスネジ:3.5Nm
  • レバーホルダーの取付ボルト:7Nm
  • マスターシリンダーホルダーの取付ボルト:7Nm

まとめ

ということで、今回はSR400のハンドルバーの取付け・取り外し手順について解説してきました。

ハンドル周りは、レバーやブレーキ・スロットルといった走行に直結する重要なパーツが集まっているため、各部の締め付け確認や遊び調整、トルク管理は必ず確実に行いましょう特に、スロットルの戻りやクラッチの遊び、ブレーキの効き具合は安全性に大きく関わるため、作業後は入念にチェックすることが重要です。 

ハンドル交換や調整は比較的手軽で、見た目やフィーリングを大きく変えられる人気のカスタムですが、その反面、作業を誤ると操作不良や重大なトラブルにつながるリスクもあります。整備に不安がある場合は無理をせず、専門ショップや整備士に依頼するのも一つの選択です。 

正しく作業を行えば、安全性を保ちながら自分好みの一台に仕上げることができます。ぜひ今回の内容を参考に、安心・安全なカスタムを楽しんでください。

それでは、良きSRライフを。

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